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ミックスバッグ

時代の流れにとらわれずどんな方でも身につけやすいデザインバッグ
17Z1-069 篠崎 久美枝
ファッションのトレンドは20年の一定の周期で繰り返されている。なので、日常的なファッションアイテムも全ては今風にアレンジを加えたもので、洋服も時代を繰り返していることになる。そこで「時代の流れにとらわれないバッグ」はないのかと考えた。その可能性を探ることがバッグの新しい世界を切り開くのではという信念から研究を始めた。
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日本のファッションカバンの流行

 トレンドは20年の一定の周期で繰り返されている。それには理由があり、以下のように説明されている。「20にまつわるエトセトラ『流行は20年で繰り返される?1990年代ファッションがリバイバルブームに!』」からの引用である。

   流行は「生まれる」とよく言われますが、正しくは「生み出され
  るもの」です。なぜなら、流行は情報を発信する側の人たちが、あ
  らかじめ「今年はこれをトレンド(流行)にする」と決めたうえ
  で、テレビやSNS、雑誌などで盛んに紹介することによって、消費
  者が同じ物に注目し、購入することで流行となるからです。そし
  て、「今年はこれをトレンド(流行)にする」と誰が決めているか
  というと、会社で仕事の決定権を持ち始める30代の社員が中心と言
  われています。この30代の方々が、10代の青春時代に自分が何を求
  めていたかを思い出して、現代風にアレンジして商品を作るため
  に、20年前に流行となっていたものが新たな流行のベースになるの
  です。また、流行させるものは、流行に待ち始める人が多くなる10
  代半ばの若い世代にとって、「真新しいもの」と感じさせる必要が
  あります。そのため、彼らにとって、実際に見たことがないもので
  ある必要があるという意味でも、「20年前に流行していたもの」は
  ちょうど良いものになるそうです。

 例えば、巾着(江戸時代以前〜明治中期)は、(注1)のように面影はそのままで「紐で絞る」点が、引き継がれているとわかる。シンプルなスタイルに、可愛くも上品にも仕上がるカラー展開で目を引くアイテムとなっている。
 以上から、ファッションアイテムは全て今風にアレンジを加えたものと分かる。

(注1)
巾着(江戸時代以前〜明治中期)は、

         ⬇︎

形などの面影はそのままで「紐で絞る」ということが、今に引き継いでいるとわかる。シンプルなスタイルに、可愛くも上品にも仕上がるカラー展開で目を引くアイテム巾着となっている。

アンケート調査とその結果

 続いて、ウィメンズバッグの印象・選定時のこだわりなどについて20代の女性をターゲットにアンケート調査をし、25人に回答していただいた。
 1つ目の「あなたは服飾のバッグが好き・興味がありますか?」について、「はい」と答えた人が80%。「いいえ」と答えた人が20%だった。
 「はい」と答えた人は、ファッションの一部として楽しんでいる人が全体的に多く、理由としてはシーンによって使い方を分けているからと、気分が上がるからというものもあった。一方で、「いいえ」と答えた人は、興味がない、あまりバッグを集めないというのが理由のようだった。
 2つ目は、「あなたが服飾のバッグに求めるポイント・選定時のこだわり」については、「デザイン性」「サイズ感」「使いやすさ」の3つが圧倒的に多く、「見た目」「素材」「色味」があげられた。
 3つ目は、「あなたが全般的に最も好きな色」については、圧倒的に「ブラック」の色が多かった。どんな服装にも合わせやすい・無難といったことがわかった。また、次に無難な「ブラウン」「ホワイト」「アイボリー」が人気だった。そして、意外にも「レッド」「ブルー」「パステルカラー」などといった女性らしい色も挙げられていたが、私としてはこのような色を選ぶ女性は実際は少ないと思っていたので意外だった。
 以上のアンケート調査の結果をもとに、「バッグに1つだけでなく3つの要素を取り入れたら」どうかということを考えた。そこで、ただ3つの要素を取り入れるだけではなく、昔のものも今風にアレンジしつつ、時代の流れにとらわれない女性の誰もが扱いやすいバッグを提案したいと思った。今までの日常的なファッションアイテムのバッグは昔のものを今風にアレンジしたものとなっている。また、ほとんどのバッグは昔のバッグの一種類を取り入れるという形になっている。

写真の引用元
       
伊勢とこわかや
伊勢木綿 巾着 松葉に梅
        
titivate
https://ryuryumall.jp/shop/titivate/goods/1OXUAN/

提案物

 しかし私は、一種類だけでなく三種類取り入れたらどうなのだろうと思い、①.巾着(江戸時代以前〜明治中期)の絞り部分、②.旧陸軍士官用の図嚢(ずのう)を肩からななめがけにしているショルダーバック、③.把手をつけたようなボストンバックのそれぞれの要素を組み合わせてみた。ポイントは全部で7つある。
 1.紐を絞ることで巾着風として使うことができる。2.紐を絞らず、口を広げてボストンバック風に使うことができる。3.把手部分も取り外し可能になっているので、ショルダーバッグとしても手提げとしても気分によって変えられる。4.バッグの両脇にポケットがあるためスマホなどを入れられる。5.図嚢をミニサイズにしたようなケースもついているのでPASMOケースまたはカードケースとして使える。ボタンが付いているため無くなる心配はない。6.カラーが無難な色から女性らしい赤や青、黄の差し色を展開できる。7.素材は、革製になっているのでカジュアルとしても綺麗目のものとしても使える。
 といったポイントがあり、1つのバッグを持っているだけでまるで2つか3つ持っているかのような気分になりとてもお得感が得られる。デザイン性と見た目という点に関しては、とてもシンプルなものにした。無地にしたのは、20代の女性をターゲットにしていることもあり、洋服に合わせやすいからである。また、どんなシーンでも合わせやすいように、紐を絞ることで巾着風として使うこともできる(ポイント1)。さらに紐を絞らず、口を広げてボストンバック風に使うこともできる(ポイント2)。最後にアンケート調査をもとに色味は、無難な色のブラック、ブラウン、アイボリー、そして女性らしいレッド、オレンジ、イエロー、イエローグリーンの7色展開にした。
 以上を念頭に入れた取り入れた提案物となっている。

篠崎 久美枝

好きな授業
好きな授業は、ファッションデザインA、B、C。
ファッションでは、実際に衣服やアクセサリーを製作したり、ブランドの企画提案を行ったりとてもためになりました。

学部を振り返って
デザイン学部は個人で取り組む授業、グループ活動の授業があります。みんな仲が良く、辛い授業でも授業がとても楽しく感じられました。ここまで来れたのも、学部のみんなと先生方のおかげだなと思います。

学部で身につけた力
それは、「企画表現演習」の授業です。私は、プレゼンテーションやグループ活動力があまりありませんでしたが、4年間を通してプレゼンテーション力やグループ活動の話し合いの力など成長したと実感しました。