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心と体

気象病とその周知について

気象病への理解を広める3つのメディアの提案
17Z1-058 小島 梨紗
「気象病」とは、天気の変化が原因で引き起こされる体の不調の総称です。人によって様々な症状が出ることが特徴で、代表的な症状として頭痛やめまい、喘息の悪化などが挙げられます。世の中に広まりつつある気象病への理解を更に広めるための3つのメディア、ウェブサイト、パンフレット、アプリケーションを提案します。
医療環境(問題)社会
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気象病の持つ問題

 私は、気象病[※1]は比較的新しい言葉であるため、まだ世の中の認知度が低いのではないかと考えました。そして気象病について調べた結果、以下の3つの問題があることがわかりました。
1・潜在患者の数が多い…気象病は潜在患者が多いとされており、ある調査では日本で約1000万人いると推定されています[※2]。
2・周囲の理解が不足している…気象病は原因が目に見えず、症状の個人差が大きいことから、天気の影響を受けない人にとっては理解しづらいものだと言えます。
3・情報の内容に偏りがある…ある研究で原因と思われるものが発見されたのをきっかけに情報発信は盛んになりましたが、どれも似た内容が記載されています。そのため、患者個々人が必要としている情報にたどり着きづらい状態になっています。
 以上のことから、気象病への理解を広げる必要があると考え、そのための提案をすることにしました。

※1 気象病
気温、気圧、湿度などの、天気の変化によって引き起こされる体の不調の総称。ある研究で気圧の変化を感じ取るセンサーが内耳に存在することが発見され、内耳で感じ取った情報が脳に送られることで自律神経が乱れ、体の不調が起こると推察されている。

※2
井上真輔・牛田享宏・小林章雄・長谷川共美「慢性痛のQOLに与える影響-尾張旭市で行った大規模住民アンケート調査を基に-」『日本運動器疼痛学会誌』5巻2号、日本運動器疼痛学会、2013年10月1日、pp156-158。

問題を解決する、3つのメディアの提案

●ウェブサイト「気象病ノート」(画像上)
気象病の患者や気象病についてより詳しく知りたい人をターゲットにした、気象病の総合情報サイトです。気象病の詳細な情報や、患者に合った対処法を伝える役割を持たせます。実際のウェブサイトはこちらからご覧になれます。
●パンフレット(画像真ん中)
気象病を知らない人や潜在患者に向けて、気象病について簡単にわかるような情報を提供します。気象病を知る導入としての役割です。パンフレットの内容はこちらからご覧になれます。
●アプリケーション「weather shape」(画像下)
気象病の患者や医療情報に興味がない人に向けて提案する、天気と体調の予測ができるアプリケーションです。天気と体の関係を考えるきっかけや病気について知る機会を増やす役割を持たせます。

これらのメディアによって見込まれる効果

 以上の3つのメディアによって、今まで病気や体調についての情報に興味がなかった人に気象病を知る機会を与えるとともに、気象病の人が欲しい情報を得やすくなると考えます。
 そうすることで気象病の持つ問題の解決につながり、社会の気象病への理解を広めていけるでしょう。また、このような取り組みがきっかけとなり、現在以上に自分や他人の体調を気遣える社会になることを願います。

小島 梨紗

好きな授業
私の好きな授業は「グラフィックデザインC」です。仮想企業のVI(ビジュアルアイデンティティ)をデザインする、という内容です。コンセプトをしっかり考えて仮想企業を作り、ロゴマークや名刺、封筒などをデザインすることができたので面白かったです。

学部を振り返って
企画表現演習の授業を通じて、企画を作りあげる大変さやチーム作業の難しさを痛感しました。ですが、社会で役立つことがたくさん学べたと思います。また、多くの授業をSAとしてお手伝いさせていただけたのは、とても良い経験になりました。

学部で身につけた力
様々な力をつけられましたが、その中でも「プレゼンテーション力」が身についたと思います。元々発表が苦手だったのですが、授業で効果的に伝える方法を学ぶことで、自信を持って発表できるようになりました。