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ウェディングドレスと各国の伝統

各国の歴史あるファッションとドレスを掛け合わせた新たな提案
17Z1-020 岩本 彩里
小さい頃からウェディングドレスの憧れがあり、いつか私も華やかなドレスを着てみたいという思いがありました。新たなデザインを提案できないかと考えた時に、民族衣装に着目し、ウェディンドレスと掛け合わせた企画を考えました。国際社会へと動いて来ている現代、世界の国々を知って頂けるきっかけになればと思います。
衣服伝統
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ウェディングドレスとは

 ウェディングドレスの新たなデザインを提案する為に、ドレスについて基本の調査を行なった。
 ウェディングドレスの起源は、ローマ帝国の時代にあると言われている。キリスト教が普及すると同時に結婚式は教会で行われるようになり、その際、王族や貴族の花嫁が着た衣装がウェディングドレスの始まりとされている。
 ドレスの基本的な形は計6種類あり、脚が長く見えて小柄な人に最適である「Aライン」や、お姫様のような華のあるシルエットである「プリンセスライン」、ゴージャスで大人っぽい印象である「マーメイドライン」、エレガントなシルエットである「スレンダーライン」、クラシカルで優美な形である「エンパイアライン」、ウエストを細く絞り、腰から裾にかけて広がっている「ベルライン、ミニ丈」等がある。
 

左からAライン、プリンセスライン、マーメイドライン、スレンダーライン、エンパイアライン、ベルライン・ミニ丈のドレス。

それぞれの国の民族衣装とモチーフの調査

 世界の国々をて頂けるきっかけにする為に、民族衣装とそれぞれの国の用いられるモチーフについて調査をした。
 最初に民族衣装とは、広い意味ではある民族が来ている衣服そのものを指す場合もあるが、洋服が世界共通の衣服となり、民族間の衣服の違いがなくなりつつある現代ではそれぞれの民族の伝統的・歴史的な背景を持った、独自の衣服を指すのが一般的である。現代では、民族衣装の多くが民族の独自性を主張するために国際的な催しで着用されたり、祭礼や観光目的で着られたりするなど、国や民族のシンボルとして使われている。
 民族衣装の素材には、その民族が住む地域で入手しやすい材料が使われる。特に、木綿、麻、絹、動物の毛などの天然素材が使用されることが多く、動物の毛は衣服の用途によっては織らずにフェルトにして使う場合もある。寒冷な地域では、保温・防水・防風に適した毛皮や皮革が多用される。ネックレスや、ブレスレット、アンクレット、イヤリングのアクセサリーでは、その土地では手に入りにくい希少な材料が使用される傾向がある。例えば、山地では貝のアクセサリーなどがある。
 次に各国のモチーフについて調査し気づいた点がある。アジア圏では女神や動物を文様に用いることが多く、ヨーロッパでは花や植物が特に多い印象だった。そして、四季のある日本やフランスが特に多く、季節によって様々な植物や動物、自然、風景から多様な文様に繋がっていることが分かった。また土地が広い中国もモチーフが多く、梅や竹など日本に似ている部分も見受けられた。

歴史と掛け合わせたドレスの提案

 ヨーロッパ、アジア、インド、アフリカ、北アメリカ、中央南アメリカ、オセアニアの州から民族衣装の色彩や文様が印象的である7つの国をピックアップし、ドレスの基本の型と合わせて新たなデザインを考えた。
 「フランス」鮮やかな緑の上衣と青のエプロンに花柄の刺繍入りのベルトという、プルガステル・ダウラの伝統的な衣装を身につける。これを、Aラインドレスと掛け合わせて、見た目がカラフルで可愛らしいデザインを提案する。
 「日本」日本の着物、きめ細かい柄や素材を活かして、スレンダーラインのドレスと掛け合わせる。日本の落ち着いた雰囲気かつ、上品で美しい柄を活かしたデザインを提案する。
 「インド」ギャザー広がるスカートと、ブラウスのチョリと被り布オルニはビタミンカラーで、ボリュームのある衣装を、プリンセスラインと掛け合わせて、見ていて楽しいゴージャスなドレスを提案する。
 「ケニア」顔まわりを強調するこの民族衣装と、マーメイドラインを掛け合わせてエレガントなドレスを提案する。
 「メキシコ」レース飾りの施されたブラウスに大きな花柄で可愛らしい色鮮やかな衣裳を、エンパイアラインと掛け合わせて可愛らしいレースと花柄を強調したドレスを提案する。
 「グアテマラ」2〜3枚の織布を縫い合わせた貫頭衣型の民族衣装をスレンダーラインと掛け合わせて、柄と縦のラインを見せスタイルアップのドレスを提案する。
 「パプアニューギニア」色鮮やかな極楽鳥の羽根で飾られた被り物、ビーズの装飾品が特徴の民族衣装を、マーメイドラインと掛け合わせて、力強いゴージャスなドレスを提案する。
 今回この企画を通して、世界の国々の民族衣装に込められた思いや多くの文様を知ることができた。国際化が進む現代でコミュニケーションの1つになることを願っている。

岩本 彩里

好きな授業
「生活デザインコラボレーション」です。
一から自分たちでVTRの企画をして撮影して
実際にテレビ局のスタジオで本格的に流して
見るというのは中々貴重な体験で楽しかった
です。

学部を振り返って
企画表現という授業が軸にある学部で、この
授業を通して、クライアントの要望を聴く力
や、調査力、企画提案力の全てが一連を通し
て学部ことができて、自分の幅が広がりまし
た。

学部で身につけた力
「リサーチ力」が身につきました。クライアントの依頼をそのまま受けるのではなく、デザインを考える上で、まずは現状や問題点を細かく知ることが大切だと学びました。