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色彩を活かしたキャラクターのデザイン

17Z1-055 氣田 智史
「色彩を活かしてキャラクターデザインを行い、その方法をみなさんにご提案すること」が、本研究の目的です。はじめに、プレゼン動画で「本研究に至った背景」や「色彩とキャラクターデザインの有用性」について述べ、次に、本ページで「制作物」について細かく記述、という構成になっています。ぜひ、ご覧ください。
ポップカルチャーキャラクター
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赤をテーマにした主人公

名前:ホムラ 性別:男性
立場:中学三年生、神社の家系 特徴:情熱的だが、頑固でうるさい

まずは、「情熱的」という設定から、テーマを「赤」に決定。次に、赤基調のモノ(血液、炎、鳥居、消防車など)を連想し、その中からいくつかのモノをピックアップした。彼の性格は「うるさい」「情熱的」なので、熱く燃える「炎」と、賑やかなお祭りと縁のある「鳥居」を選択し、デザインをした。ポイントは三つある。「学生という立場を明確にするため、学生服を元に衣装をデザインしたこと」「インナーに赤いシャツを採用しているすることで、黒いズボン、グレーの靴と合わせて鳥居のような配色にしたこと」「炎をイメージして、黄色の目、赤よりの茶髪、柔らかめの髪質を採用していること」だ。

3つの手順
本研究では、キャラクターのデザインに取り掛かる前に、デザインをしやすくするために、3つの手順を踏んでいる。色彩を活かしてキャラクターをデザインする際は、ぜひ参考にしてみてほしい。

手順1、作品について考える
キャラクターが活躍する作品の形式(ギャグ漫画、恋愛ゲームなど)を、はじめに明確にしておくことで、デザインがより行いやすくなる。本研究のキャラクターは全て「バトル系のアクションゲーム」を想定して作成している。

青をテーマにしたヒロイン

名前:アオイ 性別:女性
立場:中学三年生、貧乏な家庭 特徴:落ち着きがあるが、流されやすい

はじめに「落ち着きがある」という設定から、テーマを「青」に決定した。次に青基調のモノとして、昼空や水などを連想。その中から、設定を参考に、今回は「水」に着目してビジュアルをデザインを行なった。ポイントは三つある。「主人公と同様、学生であるため、学生服をベースにした衣装になっていること」「テーマカラーを意識し、青系の色を、衣装と髪色、瞳の色に採用していること」「髪は流れる水を意識して、サラサラとしたロングヘアを採用していること」だ。

手順2、シナリオを創る
「キャラクターが活躍するシナリオ」をあらかじめ作成すると、「学生」「サラリーマン」など、キャラクターの立場が明確になり、デザインがしやすくなる。本研究の場合は、「男の子が女の子を助ける話」という、シンプルな切り口から始まっている。そこから「何から助けるのか?」「二人の関係は?」といった形でシナリオを広げ、デザインを行った。

紫をテーマにしたボスキャラクター

名前:シオン 性別:男性?
立場:案定町の守り神(だった) 特徴:情緒が不安定

「不安定」という設定から、テーマを「紫」に決定した。次に、紫基調のモノとして、花のすみれ、夜の空、宝石のアメジストなどを連想。その中から今回選択したのは、最も不安なイメージが強い「夜の空」だ。ポイントは四つある。「神様であるため、神社の神主や巫女の服をベースにした衣装になっていること」「夜空をイメージして、衣装は紫や黒を主体に着色していること」「衣装に月明かりをイメージした黄色を配置していること」「神様は、霊的な存在として描かれるため、肌の色は白くしていること」だ。

手順3、個性を考える
シナリオ上での立場や、役割がある程度明確になったら、個性を考える。「どんな性格だったら、この役割を果たしてくれるか?」といった切り口で考えるとやりやすい。この性格に合わせてテーマカラーを設定し、いよいよキャラクターをデザインする。

氣田 智史

好きな授業
「企画表現演習」です。デザイン思考の基礎から、実践的なプレゼンテーション。デザイン学部の全てが詰まったような授業です。課題がとにかく大変ですが、こなせば相応の能力が身につきます。なので好きです。

学部を振り返って
様々な技術や経験を持った人と接することが出来る、貴重な環境でした。私の場合は、サークルで他学部との接点もあったため、デザイン学部が多様性のある環境であることをより強く感じました。

学部で身につけた力
「他人に何かを伝える力」です。デザイン学部風に言えば、「プレゼンテーション力」でしょうか。大学に入学する以前、私のこの力は壊滅的でした。高校時代の友人に「成長したね」と言われた際に、この力が身についたことを実感しました。