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ラクロスの新しい普及方法の提案

17Z1-025 大内 南人
私はカレッジスポーツという言葉に惹かれてラクロスを始めました。ラクロスを始めたおかげで、部活動を通じて主体性が身についてきました。しかし、日本のラクロスは、競技人口数が増えていかないという課題を抱えています。そこで本研究のテーマを『ラクロスの人口は、どうすれば増えるのか?』とし、課題の解決に向けた企画表現活動をしました。
大学(学生)スポーツブランディング
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マイナースポーツの「壁」

 日本のラクロスは「カレッジスポーツ」として多くの人に認知されてきています。近年では、CS放送ではあるものの、ラクロス全日本大学選手権大会がTV中継をされるなど、徐々にスポーツ界での存在を確立しつつあります。そんなラクロスですが、今、競技人口数が増えないという壁に直面しています。
 実際に日本ラクロス協会で公表されている会員推移表を見てみると、日本ラクロス創立から31年間は男女共に毎年増えているのですが、2018年からは300人、600人と徐々に会員数が減ってきてしまっています。また、ラクロス協会による毎年の新入部員数調査によると、例年との誤差は100人もないという事から、現状で起こっているのは、2018年以降の学生ラクロスを引退したプレイヤーたちが、社会人でラクロスを続けずにラクロス人生を終えてしまい、ラクロスに関わらなくなってしまっているため、認知度とは裏腹に競技人口が増えずにいるという事なのです。

日本ラクロス協会 会員登録者数 推移(1986-2019)引用元:https://www.lacrosse.gr.jp/

ラクロッサーのプレイ寿命を伸ばす秘策「インドアラクロス」

 競技としてラクロスを継続していた人が社会人になり、一気に環境が変わったことによりスポーツとの関わり方は、「スポーツそのものをやめる」、「エンジョイスポーツにシフトする」、「競技スポーツを継続する」の概ね3パターンです。私の同期では「スポーツそのものをやめる」パターンが最多でした。やめる理由は、仕事に就く事であったり、やり切った気持ちもあったりなどもありますが、最も大きな理由は、怪我を心配してというものでした。そこで着目したのが、インドアラクロスです。
 インドアラクロスはしっかりとした競技性があるにも関わらず、フィールドラクロスと比べて圧倒的に危険性が低く、これまで約7年間、骨折や大きいケガをした人は1人もいないと言います。クッション性のあるボールを使用したボールゲームで、フットサルのようにカジュアルに楽しめるフリースタイルなラクロスです。また、フィールドラクロスとは違い、男女共にノーギアスタイルで楽しめるラクロスです。コンパクトなスペースで5対5で行う競技なので、ボールタッチ数が多いのも特徴です。更に、ラクロスのルール上、オフェンス有利になっている点やアウトオブバウンズがない事から失敗を恐れず積極的にクリエイティブなプレーに挑戦する事ができるのです。

インドアラクロスの特徴
・圧倒的に危険性が低い
・クリエイティブなプレー
・アウトオブバウンズがない
・男女共にルールは同じで、ノーギア

魅力を伝える冊子「Next Stage~インドアラクロス~」

 私はインドアラクロスの普及を通じてラクロス人口の増加、特に大学を卒業してプレーから離れてしまうプレイヤーたちの継続性を高める事ができると考えました。そのために、まだ十分な認知度がないインドアラクロスに対して本格的にラクロスをやってきた人にも興味を持たせられるような冊子を提案します。
 経験者たちがやってみたいと思えるように冊子は以下の要素を盛り込みました。
1. インドアラクロスの説明[※1]
2. 大胆でクリエイティブなプレーをイメージさせる写真[※2]
3. ラクロス界で伝説のプレイヤーたちも参加しているリーグの紹介[※3]
4. 安全性やケガのリスクの低さ[※4]
5. 同じラクロッサーとしてラクロスを盛り上げていこうという思い[※5]
 この冊子を通じて、引退し、ラクロスから離れていってしまうプレイヤーたちにインドアラクロスの存在を知ってもらい、社会人でラクロスを「続ける」「続けない」の二択だけではなく、新たな選択肢として「インドアラクロスをする」の選択肢もある事を伝えたいです。

冊子の構成

[※1]

[※2][※3]

[※4][※5]

大内 南人

好きな授業
主に工作作業のある授業。
特に、手作業で制作することのできるプロダクトやファッションの授業を分野に囚われずにを好んで受けていました。

学部を振り返って
学年関係なく学部全体で交流を深められて素敵なキャンパスライフを送ることができたと思います。
模型工作室でいつもみんなと作業しながら話すことが何より楽しかったです。

学部で身につけた力
日常の物事に対しての考え方が変わりました。なぜそこに存在しているのか、どういう風に工夫すればもっと良くなるのかと自然に考えられるようになり、今まで以上に日常の物事一つひとつに興味を持つ事ができるようになりました。