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esportの可能性について

17Z1-022 梅村 昌司
自分の研究テーマは、esportsの可能性についてです。esportsとは世間一般に言われるゲームのことを言います。esportsは、テクノロジーと共に発展していくスポーツであり、エンターテインメントであり、また、娯楽であるということについて深堀りしていきたいです。
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esportsとは何か

 esportsとは、世間一般に言われるゲームのことをいいます。esportsという名称は、「electronic sports」(エレクトロニック・スポーツ)の略称であり、コンピューターゲームやビデオゲーム等の電子機器を用いて行う娯楽、競技のことを指します。また、「人間の運動・思考を電子データに置き換えた競技や娯楽」のことを言います。デジタルなデータを使って競い合う新しいタイプのスポーツとして近年注目を集めています。
日本esports連合(JeSU)が定める、日本におけるesportsの条件は、
1、ゲーム内容に競技性が含まれること(競技性)。
2、ゲームとして3カ月以上の運営・販売実績があること(稼働実績)。
3、今後もesportsとして大会を運営する予定があること(大会の継続)。
4、esportsとしての大会の興行性が認められること(興行性)。
の4点となっています。(*1)
このように、「電子機器を使っているかどうか」、「スポーツとして競技性があるかどうか」、「大会が行われるほどのプレイ人口、人気、規模があるかどうか」という点にフォーカスを当て考えられることが多いです。
世界で最も古いとされているコンピューターゲームの大会は、1972年10月19日にアメリカのスタンフォード大学の学生によって開催された「スペースウォー!」というゲームの大会であり、esportsの起源とされています。(*2)

参照リンク
 
https://jesu.or.jp/wp-content/themes/jesu/contents/pdf/agreement-title.pdf(*1)
https://www.jetro.go.jp/ext_images/_Reports/02/2019/6839f3f2fbad8bc6/e_sports_08_2019.pdf(*2)

esportsの人気、エンターテインメント性、娯楽としての可能

 esportsの競技人口は現在、全世界で1億3000万人ほどいるとされています。世界で人気なスポーツの競技人口は、バスケットボールが約4億5000万人、サッカーが2億6000万人、クリケットが1億5000万人、テニスが1億1000万人、ゴルフが7000万人、野球が3000万人とされています。(*1)サッカーの半分、野球の4倍と考えると、esportsがいかに盛り上がっているかということが分かるかと思います。
また、esportsは競技人口だけでなく観戦を楽しむ人もたくさんいます。グローバル化するゲーム、esportsの市場分析を行っているオランダの調査会社Neezooによると、2020年の時点でesportsの観戦を楽しんでいる人は、全世界で4億人以上いるとされています。また、ここ数年は世界規模で年々10%以上増加し続けており、2022年には6億人に達すると予測されています。(*2)視聴者層としては、性別は男性が約85%、女性が約15%の比率となっており、年齢層は18歳から34歳の若い世代で特に人気とされています。(*3)esportsは、アメリカやヨーロッパ諸国、中国や韓国のアジア諸国で特に人気があり、これらの国や地域では、サッカーや野球といった他のスポーツと同様に、esportsがテレビで放映されていることも珍しくありません。テレビだけでなく、YouTubeやTwitchなどの動画配信サービスで配信、中継されています。また、2018年にはesportsの観戦者数はNBAの観戦者数6300万人に追いついたとされています。このように、esportsはやって楽しむだけでなく、見て楽しむエンターテインメントとしても浸透しています。
esportsの娯楽としての可能性は、科学技術の発展と共に広がっています。今より前の時代では、インターネットの通信技術が今ほど発展していなかったため、他の人と一緒にゲームをするためには人間が実際に移動し、赤外線通信を行う必要がありました。しかし、現在ではインターネットの通信技術が発展し、人間が移動しなくても日本中の人、世界中の人との通信できることが当たり前になりました。前述したように、esportsは見て楽しむエンターテインメントとしても人気があります。近年、YouTubeやTwitchなどの動画配信サービスの登場により、自らがゲームをプレイする様子を動画にして投稿する人が多く出てくるようになりました。彼らはゲーム実況者、YouTuber、ストリーマーといった呼び方をされています。彼らの登場により、「動画を見る」という新しい楽しみ方が文化として根付きつつあり、娯楽としての幅が広がりました。今となっては、リアルタイムの配信に限らず、「実際にプレイはしていないが、動画は見ている」という人もたくさんいるくらいです。このように、科学技術の発展や時代の流れに伴い、esportsの娯楽としての可能性は拡大し続けています。

参照リンク
 
https://www.digital-dokusho.jp/industry/sports-competition-population/(*1)
https://www.creativevillage.ne.jp/65324(*2)
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/Eスポーツ(*3)

esportsがテクノロジーから受ける影響

 esportsはテクノロジーの影響を受けやすい性質を持っています。その影響を受けるということ自体は全てのスポーツに共通しています。しかし、esportsは現実で行われるスポーツと比べると、その影響を圧倒的に受けやすいです。例えばサッカーやバスケットボールなどのスポーツであれば、スポーツ選手の頭にカメラを設置し、選手の視点で観戦を楽しむなどといったことは現状の技術ではかなり難しいでしょう。ですが、esportsであればそういったことは容易です。esportsはバーチャルの世界で行われるという特性上、カメラワークに制限がないため、各選手の視点で観戦を楽しむということが可能となっています。
これらを踏まえ、esportsは、テクノロジーと共に発展していくスポーツであり、エンターテインメントであるということ。プレイをするだけでなく、見て楽しむという新しい楽しみ方が生まれたということ。また、科学技術の発展や時代の流れと共に新しい文化を開拓していく可能性を秘めたコンテンツであると考えています。

梅村 昌司

好きな授業
好きだった授業はマンガデザインBの授業です。この授業を受けてみて、自分は意外と絵を描くことが好きだということに気づきました。

学部を振り返って
企画表現演習5の授業で、ダンボールのリサイクルを提案したことが印象的でした。講義やテストは少なく、想像していた大学とは違いました。

学部で身につけた力
コミュニケーション力とプレゼンテーション力だと思います。グループワークやプレゼンテーションを行う機会が多かったので、二つの力が向上した実感があります。