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着物を身近に楽しむ

16Z1-086 仲間 千昂
着物は日本文化の象徴であり、冠婚葬祭の晴れ着ですが、着付けの難しさや着る機会の少なさなどの理由で多くの人が着物を着ることに意欲を示さなくなっています。そんな中で、着物の魅力を知ってもらい、着物を着て楽しめる機会を増やすために、着物をより身近に楽しむことができる提案を目的として研究に取り組みました。
伝統衣服アプリ
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1 着物を身近で楽しむために

 着物は、日本文化の一つであり、その多くは結婚式や成人式などの冠婚葬祭などにおける晴れ着として着られています。
 しかしながら、それ以外で着物を着用する機会は少なく、着方の難しさもあって、気軽に着ることはできないため、身近に、日常的に、着物を着ることは少なくなっています。
 そこで提案するのがスマートフォンから利用できる着物に関する様々な情報を提供するアプリです。
 この提案に至った理由は、「着物を着る機会が少ない」ということから、着物を着て行う茶道や華道などを催すイベントの情報や、着物を購入、レンタルすることができるショップの情報を提供する場を設けることができれば、着物を着る機会を増やすことができると考えたからです。
 加えて、着物に対する着用意向が一番高い20代の女性が情報集めのために最も利用するのが、スマートフォンだからです。
 こうした理由から、スマートフォンのアプリでイベントやショップなどの情報や、着物の着方を発信することができれば、より興味を持ってもらえると考えました。
 また、アプリは、どこでも手軽に利用することができます。さらに、アプリだから使用することができるプッシュ通知や他アカウント連携などの機能によって、最新の情報をすぐに取得することができるなど、アプリを使用するメリットは大きく、本研究における提案には最適と判断しました。

2 「日ノ着」のアプリ

 本研究で私が提案するアプリは、身近で着物に触れ合うアプリ、「日ノ着」です。
 「日ノ着」アプリのアイコン(上図左)は、季節に合わせて使われる着物の文様イメージしており、アプリのバナーや背景などにも時期ごとにその文様を見ることができます。
 アイコンをタップすると最初に表示されるのが、ホーム画面(上図右)です。ここでは、最新の情報を見ることができる他、アカウント登録をすることで作成できるプロフィールページや、着物を楽しむための各機能の画面に写ることができます。
 着物を楽しむために設定した機能は、タイムライン機能、カメラ機能、イベント機能、ショップ機能の4つです。
 タイムラインでは、様々なユーザーが撮影した着物の写真や着付けの動画などを投稿し、ユーザー間で共有することができます。カメラ機能では、タイムラインで投稿するための写真や動画を撮影し、加工することができ、イベント機能では、着物を着ていく様々なイベントの情報を確認し、参加したいイベントがあれば、イベントの詳細から予約をすることが可能です。ショップ機能は、オススメや最寄りのショップへのアクセス方法や、SNSなどの情報を提供する機能です。

アカウント登録をすることで、自身のプロフィールページを作成することができます。

季節に合わせてアプリのアイコンや見出し、背景などの装飾が変わるようになっています。

3 このアプリを通して

 本研究で提案した着物に関するアプリは、イベントなどの様々な情報を紹介して、着物を着ることを楽しんでもらうことを目的としています。この「日ノ着」アプリを通して、多くの人々が着付けの仕方を学び、着る機会を増やすことで、毎日を今までより楽しむようになってくれることを期待します。そして、このアプリが、着物を日常的に楽しむ手助けになれれば幸いです。

仲間 千昂

好きな授業
分野の授業で、マンガデザインはとても印象に残っています。当時は、マンガデザインを選考していましたが、マンガやアニメは好きなので、授業内で取り組んだキャラクター作成やストーリーの構築はとても楽しかったと感じています。

学部を振り返って
入学当初と今で感じることは、デザインというものが、とても楽しく感じた一方で、「企画する」が難しいことだと感じました。そこで、改めてデザインの世界の難しさを知ると同時に、それに関わっていく人が羨ましく感じました。

学部で身につけた力
デザイン学部で、デザインをするための道筋や企画力と表現力の他、大きく学べたことは、アドビのイラストレーションやフォトショップの扱い方だと感じました。学業以外で大いに役立てており、自身のスキルを高めました。